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目の病気はとても多い

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眼の病気は特別なイメージがありますが、実際は見過ごされてしまうだけで大変多いです。眼は「口ほどに物をいう」「眼は内臓の鏡」といわれるくらい多くの情報があります。しかし、動物は人間のように「眼が痛い」とか「眼がかすむ」などと細かく伝えてくれません。

緑内障、水晶体脱臼

症状としては「眼が細くなっている」「目やにが多い」「眼が赤い」「ぶつかる」などの症状が出てから初めて病院に来ることがほとんどです。しかも緑内障のように高眼圧になると「元気がない、怒りっぽい、食欲がない」などの漠然とした症状から始まり、オーナーが気付く「目が大きくなった」という症状は、いわゆる「牛眼」といいまして完全に失明して選択肢は、「眼球摘出」か眼球を温存するのであれば「シリコン義眼挿入術」しかありません。つまり眼科疾患は誰もが気付く症状の時はほとんどの場合末期的な状態です。

急激な痛みを伴う緑内障

私たち動物病院はちょっとした症状(眼が細い、目やに、眼が赤い)で来院した時が最初で最後の「ワンチャンス」、診断名という結果を出さなければならないのです。

ちなみに緑内障の初期症状は眼が少し赤い結膜炎様の症状しかありません。でもここで診断しないと失明してしまいます。

眼の病気が多い

→外来診察の犬の30~40%が何らかの眼科疾患

【異常な眼をもった犬】

コッカースパニエル 約67%
パグ 約57%
シーズー 約45%
ゴールデンリトリーバー 約42%
ミニチュアダックスフント 約31%
チワワ 約28%

犬の眼科疾患の特徴

1 80%は遺伝性
2 犬種や毛色により発症しやすい病気が異なる
3 若齢からの健康診断で早期発見が可能

犬種別の好発疾患

柴犬 緑内障、白内障
ミニチュアダックス 網膜変性(進行性)、白内障
シーズー 角膜潰瘍、網膜剥離
キャバリア 白内障、角膜クリスタル沈着
チワワ 白内障、角膜内皮障害
M・シュナウザー 白内障、特発性網膜変性
ゴールデンリトリーバー ぶどう膜炎(腫瘍関連)、虹彩のう胞
トイプードル 白内障、進行性網膜変性
ヨークシャテリア 白内障、ドライアイ

犬の毛色による病気発生率の違い

トイプードルの進行性網膜萎縮の発生率

グレー 約62%
ブラック 約56%
アプリコット 約36%
ホワイト 約8%

犬の毛色による病気発生率の違い

猫は感染症の眼病が多い

【眼の症状を引き起こす主な感染症】
・猫ヘルペスウイルス
・猫伝染性腹膜炎ウイルス
・クラミジア
・トキソプラズマ
・クリプトコッカス

猫でもっとも多いウイルス感染症

猫ヘルペスウイルス感染症(猫ウイルス性鼻気管炎)

猫ヘルペスウイルス感染症(猫ウイルス性鼻気管炎)
【症状】
かぜ様症状:くしゃみ、鼻水、発熱、食欲低下
眼症状:目やに(茶色が多い)、結膜炎、角膜炎
※子猫は重症になりやすい
※治療の基本は対症療法
※ワクチン接種による予防